Monday, February 27, 2006

・現代においてが思索ということは非常に困難な事態となってしまった。その最も大きな理由は情報の量が増えすぎたのである。その中で生活することは社会の波に流されてしまうことを意味する。多くの疑問は考えるのではなく、例えばインターネットなどで回答を探すこととなる。確かに答を探すことは必要である、しかし本当に必要なのは自らの中から答を生み出すことが必要なのだ。現在この思索は限られた人にしか許されていない。生活の速度の中で、われわれの生は、すり減らされているのである。われわれがを考えていると思っていることは、実はマスコミの受け売りであったり、インターネットなどから拾い上げてきたものではあるまいか。

・私たちは自分自身の内部から、必須の答を生み出さなくてはならないのだ。あるいは自分自身の内部で検証しなくてはならないのだ。そのようにして残されたわずかなエトヴァスが本来の自分の考えと呼べるものなのではないだろうか。

・現代においてが思索ということは非常に困難な事態となってしまった。その最も大きな理由は情報の量が増えすぎたのである。その中で生活することは社会の波に流されてしまうことを意味する。多くの疑問は考えるのではなく、例えばインターネットなどで回答を探すこととなる。確かに答を探すことは必要である、しかし本当に必要なのは自らの中から答を生み出すことが必要なのだ。現在この思索は限られた人にしか許されていない。生活の速度の中で、われわれの生は、すり減らされているのである。われわれがを考えていると思っていることは、実はマスコミの受け売りであったり、インターネットなどから拾い上げてきたものではあるまいか。

・私たちは自分自身の内部から、必須の答を生み出さなくてはならないのだ。あるいは自分自身の内部で検証しなくてはならないのだ。そのようにして残されたわずかなエトヴァスが本来の自分の考えと呼べるものなのではないだろうか。

Monday, February 13, 2006

・この世は眠らぬ魚の見る夢だ。:佐藤史生
この考えはディラックの騾馬電子論にも通ずる。非存在としての存在。荘子の夢の蝶。存在というものの足元が崩れてゆく。デカルトは、われ思うゆえにわれありといったが、眠らぬ魚の見る夢という2重の逆説の前では、吹き飛んでしまう。

・佐藤史生の漫画、特に民俗信仰を扱ったものは示唆に富むものが多い。それはユング的な意味で、読むものの深層心理に直接働きかけ、われわれの存在を、脅かすからだ。実在という点で、行き詰った現代人の生を再度構築しなおす秘密が、その中に隠されている。

・それは哲学や、心理学ばかりではない。芸術も、物理学も然りなのである。或は、言い古された言葉であるが、一度、人間学に再統合して、そこから始めなくてはならない。現代、人間はあまりにも膨大なテーマを抱え込むことで、その一つ一つへの解答を追い求めている。今統合への道が始まりつつあるが、生と存在への大統一理論が、求められることになろう。

Monday, February 06, 2006

・すばらしいCDを1枚紹介したい。シュッツの「ドイツレクイエム、十字架上の7つの言葉など」代表的な名曲を、アルスフェルト声楽アンサンブルが淡々としみじみ歌い上げた名盤だ。しかも、レーベルがナクソスなので、たったの900円。これからクラックを聞く人も、クラシックマニアを自負する人にも聞いてもらいたい。

・ハインリッヒ・シュッツは、J・S・バッハからほぼ百年前、丁度ドイツ30年戦争のころの作曲家で、その宗教曲は気品に満ち、清清しく、対位法的にも、通奏低音の使い方から見ても、バッハに劣らない偉大な作曲家である。ミュンヘンのガスタイクホールの杮落としもブルックナーの交響曲とともに、シュッツの曲が演奏されたとも聞く。一度でいいから、彼の曲をじっくり聴いてもらいたい。ドイツの教会音楽の真髄が分かってもらえることと思う。

Wednesday, February 01, 2006

・ラブロックのガイア理論は、簡単に言えば、惑星ソラリス、すなわち地球を一個の生命体であると見做すことである。非常に魅力的な説だが、利己的遺伝子で有名なドーキンスに否定された。いわく。生命体とは、自己複製するものである。この考えはライアル・ワトソンも支持するであろう。しかし、地球が一個の生命体であるというのは、魅惑的な考えだ。例えば、群体と考えるのはどうであろう。

・利己的遺伝子には、2つの考えかたがある。ひとつは、利根川・立花の対談集で分かるように、なんらの役割も持たず、存在する遺伝子。ドーキンスは遺伝子というのはもっとも利己的な存在だと言う。そこに共通点はない。

・ガイア理論を肯定すると仮定して、人間、特に産業革命後の人類は、ガイア:地球にとって、最もたちの悪いウィルスかもしれない。特に20-21世紀のアメリカは、その際たるものであるまいか。